今回は坐薬の使い方や使用上の注意について解説します!
子どもへの坐薬の使用で悩みを持つ親は数多くおられます。この記事を通して少しでも多くの方に坐薬の正しい使用方法や注意点について知って頂けたらと思います。
坐薬とは?
坐薬(ざやく)とは、主に肛門や膣を通して投与されるお薬を指します。
特徴は以下の通りです。
① 吸収が速やか
② 胃腸への負担が少ない
③ お薬の服用が困難な場合にでも使用できる
すぐにお薬の効果を期待したい、嘔吐があり服用できない時に適しています。
使い方・コツについて
坐薬の入れ方について①〜⑤の手順で説明します。
① 使用前はよく手を洗い清潔にしましょう。
この時、坐薬を握る、冷蔵庫から出して10分程度置くなどして人肌程度まで温めておくと良いでしょう。
冷たい状態で入れると刺激になり、便意を感じやすくなるためです。
② 上の割れ目から割いて薬を取り出す。
坐薬を切る必要がある場合は、薬を取り出す前(包装のまま)に切るのがおすすめです。
冷たいままで切ると坐薬が割れてしまうことがあるので注意してください。
切り方は下で解説します。
③ こどもを仰向けに寝かせて足を持ち上げる
仰向けが難しければ横向きに寝かせて足を曲げるようにしましょう。
④ 先端の尖った方を肛門の奥に入れる
この時、坐薬の先を家庭用のオリーブオイルやワセリンなどを塗り滑らかにすることもおすすめです。
⑤ 入れた後はしばらくティッシュで押さえる
挿入後、30分くらいは坐薬が外に出ないように運動・激しい遊びは避けましょう。
坐薬の切り方
坐薬は子どもの年齢や体重により1/2個、2/3個、3/4個など医師から指示されることがあります。
簡単な切り方についてご紹介します。
🔵の付いた上の部分を使用してください。下の部分は衛生面の観点からも捨てるのが良いでしょう。
坐薬を使用する際の注意点
①坐薬を入れてすぐに出てきた場合(手で持てる状態)
手で持てる状態の時はすぐに入れ直してください。
②10分以上経ってから排便などにより出てきた場合
この場合はある程度お薬が吸収されている状態ですので、1時間程度様子を見るようにしてください。
③坐薬を2種類もらった場合
例1)・ダイアップ坐剤(熱性けいれんのお薬)
・アルピーニ坐剤(解熱鎮痛薬)
ダイアップ坐剤を入れてから30分後にアルピーに坐剤を入れるようにしてください。
例2)・ナウゼリン坐剤(吐き気止めのお薬)
・アルピーニ坐剤(解熱鎮痛薬)
ナウゼリン坐剤を入れてから30分後にアルピーに坐剤を入れるようにしてください。
保管方法
① 坐薬の保管は冷所(冷蔵庫)で行うようにしましょう。
凍結させないように注意してください。
② 子どもの手の届かない所に保管してください。
子どもが間違って食べないように注意してください。
最後に
お薬は必ず医師が指示する通りに使用して下さい。
お薬の服用は勝手な判断で中止すること、飲み方や使い方を変えるのは避けて下さい。分からないことがあれば薬剤師に相談して下さい。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
この記事を書くにあたり参考にしたサイトURLを記載します。
・https://www.apha.jp/medicine_info/entry-23.html ・https://st.benesse.ne.jp/ninshin/content/?id=144293
・https://www.fkmc.or.jp/data/481/comedical_newsdtl/ ・https://www.fkmc.or.jp/data/481/comedical_newsdtl/
・https://www.instagram.com/yaku_labo/p/CxlzydOSy9I/?img_index=1
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